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小田原の別荘・別邸生かしまちづくり-黒田長成の別荘「清閑亭」拠点に

「小田原邸園交流館・清閑(せいかん)亭」を利用した催しを開催

「小田原邸園交流館・清閑(せいかん)亭」を利用した催しを開催

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 小田原には古くから著名人の別邸や別荘が多く点在するが、これを活用してまちづくりに役立てる挑戦がNPOの手で行われている。

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 手がけるのはNPO法人「小田原まちづくり応援団」。NPO設立は2004年4月だが、活動は2003年より行われてきた。小田原の自然と歴史、文化を見つめ直し隠れた魅力を発掘しながら、まちづくりに役立てている。

 同NPOは、歴史的に小田原は保養地であり、市内には伊藤博文や山下汽船(現在の商船三井)創業者の山下亀三郎など著名人の別荘が海辺に多く作られ、茶道、能、狂言、文学など独特の「邸園文化」が生まれていることに着目。こうした文化を小田原の魅力にしてまちづくりを生かしたいと考えていた。

 そこに小田原市より、貴族院副議長だった黒田長成侯爵の別荘の活用に関するプロジェクトの話しが来た。そこで、神奈川県観光交流企画開発事業を活用し、小田原市の無尽蔵プロジェクト「ウォーキングタウン小田原」の一つの事業として手がけることになり、小田原邸園交流館「清閑亭」(小田原市南町1)として今年6月に一般公開にこぎ着けた。

 同NPO副理事長で社会学者の平井太郎さんは「小田原の魅力は計り知れないものがある。この魅力を生かして小田原のまちづくりをしていきたい。その拠点として、歴史的な価値のある別荘、清閑亭を位置付けたい」と話す。

 清閑亭では現在、現代能面・狂言面三人展として「幽玄の美、堪能して」と題する能面と狂言面の展示会を実施し好評を得ている。小田原は長い歴史を持つ城下町。能や狂言に対するなじみも深い。同展では、照明施設を使わずに自然光の中で60点余りの「面」を堪能できる様に工夫を凝らす。

 開催時間は11時~16時。入館料は、大人=500円、中学生以下=200円。10月11日まで。問い合わせは清閑亭(TEL 0465-22-2834)まで。

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