ナスの着ぐるみで箱根越え小田原に-多くの人の声援と募金協力に励まされ

つくば市に向けて国道1号線を走行中にフォトコール

つくば市に向けて国道1号線を走行中にフォトコール

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 竜巻被害地への寄付金と自転車を届けるため、神戸を出発し、茨城県つくば市を目指して募金を呼び掛けながら走行している鈴木佑さんが5月25日、雨の中、無事に箱根峠を越えて小田原市内に入った。

ナス男募金活動

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 当日の天候は西から崩れ、走る鈴木さんは雨雲と一緒に東に向かった。箱根の山は昼前から雨が降り視界も良くない。勾配の厳しい箱根路は、野宿を繰り返しているため体力的にも弱くなっている鈴木さんには難関。ギアも付いていない普通の自転車で乗り越えられるのか疑問だった。鈴木さんは天候と安全を考え、三島から箱根山頂までの登りでは、9割を自転車を押しながら歩き、下りは慎重な運転で走行。16時20分、無事に小田原駅前に到着した。

 駅前では、高校生、主婦、観光客に囲まれ、「なんでナスなの?」「写真撮らせて」などの質問や要望が殺到。一人一人に丁寧に対応していた。募金も順調で、多くの市民が協力。50代の女性が握手を求めて、「まあ冷たい」と鈴木さんの体が冷え切っていることに驚いていた。「頑張ってね」の声を掛けられ、1日100キロの目標達成のため小田原を後にした。「今日の予定は横浜。そこまで行かないと日程がない」。ホテルや飲食店での仕事をこなしてきた鈴木さんにも、仕事は待ってはくれない。

 昨日は、「自転車をやめて募金だけのヒッチハイクにしようかな…」と弱気になっていたときがあったという。それでも自転車を走らせ、関東圏に入った。「多くの声援と募金が自分のエネルギーになっている」と鈴木さん。「これからどんな街があるのですか?」と周りに質問。大磯、平塚、茅ヶ崎、藤沢、大船、そして横浜と続くことを知ると、「よ~し」と声を上げて国道1号線を東に向かってスタートした。つくば市までの道のりはまだ遠い。

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