古民家アートスペース「箱根やまぼうし」（箱根町箱根、TEL0460-83-1288）で6月15日より、「箱根寄木細工職人・露木清高氏の展覧会～箱根寄木細工の伝統と未来～」が開催される。

露木清勝作（三代目）「呼鈴四季の雲」

　小田原・箱根地域は豊富な樹種が生息し、平安時代には多くの「木地師」が都から移り住み、「木地引きの里」と呼ばれるようになった。以来、千年の木工技術の蓄積が江戸時代末期になり「箱根寄木細工」を生み出したという。

　この箱根寄木細工の若手職人をけん引している露木木工所の四代目・露木清高さんの作品を中心にする同展。創業者である露木清吉さん、二代目・清次さん、三代目・清勝さん、そして四代目へと受け継がれた作風は「伝統と未来」を感じさせる寄木細工となっている。

　6月15日には、「露木清高×浜美枝ギャラリートーク」（定員20人、予約優先）を開催。「現代の生活にマッチした新たな寄木細工」を目指す清高さんの制作に対する想いが語られる。

　主催する「箱根やまぼうし」の金子森さんは「四代目の清高さんは伝統を大切にしながらも、情熱を持って常に新しい要素を加え、寄木細工を現代、そして未来の箱根の工芸へと生まれ変わらせている。その意味で清高さんの存在はとても心強く、新たな寄木細工の可能性を感じる。ぜひご覧いただければ」と話す。

　開催は11時～17時（6月15日は14時～、最終日は16時30分まで）。入館料は500円。水曜休館。今月23日まで。ギャラリートークの申し込みはホームページで受け付けている。