旅館の自家用名物ケーブルカーが引退-7月からは新車両で運転再開

約80年にわたって親しまれてきたケーブルカー

約80年にわたって親しまれてきたケーブルカー

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 箱根堂ヶ島温泉の旅館「対星館・花かじか」(箱根町宮ノ下、TEL 0460-82-2281)の名物「自家用ケーブルカー」が5月31日、老朽化のため引退した。7月17日からはモノレール式の新しい軌道式の渓谷電車になり運転を再開する予定。

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 同ケーブルカーは、箱根登山鉄道宮ノ下駅近くの国道1号線沿いにある旅館専用の乗り場から約100メートル下の旅館までを結ぶ全長321メートルを約6~7分かけて走行していた。最大傾斜は約30度。

 高低差による不便さを解消するために1930(昭和5)年に設けられ、その後も何度かの車体変更を経て、現在は定員8人の赤い車体で運行。人が歩く速度とほぼ変わらないスピードでゆっくりと坂を下る小さな車体と、早川渓谷へ続く線路沿いの間近な自然や景色が人気を集めていた。

 同館総支配人の稲葉浩介さんは「これまで小説やドラマなどにも登場したこともある名物車両だったが、停電や積雪、倒木などでの苦労も多かった。7月中旬から運転を再開する新しい車体もぜひ多くの人に親しんでもらいたい」と話す。

 チェックイン=15時~、チェックアウト=10時。宿泊料金は、一般客室(1泊2食付き)17,850円~。工事期間中は金曜、土曜、日曜のみ特別営業。

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