猛暑が終わって箱根にも秋が訪れ過ごしやすくなり、箱根旧街道に多くの観光客が訪れている。この街道筋で名所となっている「甘酒茶屋」でも、甘酒の温もりが心地よいとにぎわいを見せている。
甘酒茶屋の名物は、砂糖を使わない麹の甘さだけにこだわった甘酒(400円)と、きねでついたもちを備長炭で焼いた「磯辺もち」、青大豆のうぐいすきな粉を使用した「安倍川もち」(以上450円)。個数限定の黒ゴマきな粉(450円)は、早々と品切れとなる。
これらを丁寧に作り続けるのは十二代目の山本達雄さん。「これからの季節、備長炭の暖かさがもちに移りぬくもった味がとてもおいしい時期。甘酒とセットで箱根旧街道の味を堪能してほしい」と話す。山本さんはプロ顔負けの機材で写真も撮る。店を継ぐ前まで富士フイルムに勤務していたという。「今年の秋は短いから今が撮りどき」とも。
箱根の秋は、例年すすきからと決まっていたが、今年は残暑のせいで箱根全山が一斉に秋を迎えた。短い秋を楽しむ人々が週末から訪れる。