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小田原の老舗パン店、「シベリア」に新商品 夏の商戦に向け販売強化へ

新たに登場した「湘南ゴールドシベリア」(右)と従来のシベリアを店舗のある地域名と歴史をネーミングに入れた「うらちょう100年シベリア」(左)

新たに登場した「湘南ゴールドシベリア」(右)と従来のシベリアを店舗のある地域名と歴史をネーミングに入れた「うらちょう100年シベリア」(左)

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 小田原の老舗製パン店「ブランジェ昇平堂」(小田原市栄町3、TEL 0465-22-3696)が現在、大正時代から愛され続けているようかんや手作りあんこをカステラでサンドした「シベリア」の販売に力を入れている。

店を預かる3代目の田代明広さん

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 1917(大正6)年に創業し小田原市内のパン店としては古い歴史を持つブランジェ昇平堂。「シベリア」は大正時代に作られるようになり、100年以上親しまれており、きた昭和初期には「子どもが食べたいお菓子ナンバーワン」だったともいわれている。創業者がパン・和菓子・餅などを製造して起業し、2代目がパンを主力商品にして事業を安定化させた際に、サイドメニューとして販売を開始したという。当時から「手作りあんこ」にこだわりカステラ生地でサンドする手法で製造してきた。

 例年、初夏から夏にかけて需要が高まるこの時期、今年は新たに「湘南ゴールドシベリア」(280円)も発売。従来の「シベリア」は店舗のある旧地域名と歴史をネーミングに入れて「うらちょう100年シベリア」(259円)として売り出している。

 3代目となる店主・田代明広さんはシベリアについて、「発売当時の原材料や製造方法を変えることなく現在に至っている。カステラを作る工程で手間がかかるため、製造するベーカリーは少なくなっているが、昔懐かしい菓子として需要は続いている」と話す。スタジオジブリ作品「風立ちぬ」(2013年)で、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の設計者の堀越二郎が帰宅途中に購入して同僚と一緒に食べるシーンも注目を集めた。

 田代さんは「パン屋が作る昔懐かしいお菓子として若い方々にも知られるようになった」と言い、シベリアは冷やして食べると食感が良く、初夏から夏にかけて需要が高まるため「冷やして召し上がれ」と呼びかける。

 営業時間は7時~18時。日曜定休。

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