真鶴で3月1日、おおよそ400本を超えるブリが獲れ、そのうちの200本が小田原漁港(小田原市早川1)に水揚げ、競りにかけられた。
小田原で魚を取り扱う「魚國商店」(小田原市栄町)の代表・古川孝昭さんは「太りがあった(太っていい形をした)生きの良いブリが揚がった」と市場の様子を話す。「小田原でブリが揚がることは良い兆し。大漁が続いてほしい」と期待を込める。
かつて、小田原はブリの水揚げでは全国で上位。収入に恵まれ「ブリ御殿」などの言葉も生きていた。しかし、1950年代後半に入ると水揚げ量が激減。現在では、森の再生からブリの来る「海」と「まち」を作る活動が行われている。この活動をけん引する「ブリの森づくりプロジェクト」の代表・川島範子さんは「森を元気にすると、海が元気になり、魚が集まる。ブリが水揚げされると街が活気づく。森を通して海をよみがえさせる活動を行い、大漁が続く海を森から作り上げていきたい」と話す。
5月5日には小田原周辺の各神社で例大祭が行われる。ブリが大漁だと魚河岸地域のみこしに、生のブリ2本が飾られ宮入する。今年もこの光景が見られることを多くの人々が願っている。