徳富蘇峰記念館(二宮町二宮、TEL 0463-71-0266)は現在、「歌舞伎座新開場記念 徳富蘇峰が愛した歌舞伎展」を開催している。
明治・大正・昭和期の出版人で言論界の重鎮だった徳富蘇峰の書簡、蔵書、原稿などを保存する同館。歌舞伎や演劇鑑賞が楽しみだった徳富蘇峰は、歌舞伎座にもしばしば足を運び、贔屓(ひいき)としていた初代中村吉右衛門や六代目中村歌右衛からの手紙が所蔵されている。
また、役者以外にも松竹創業者の大谷竹次郎や、演劇学者の河竹繁俊、第3期(1925年1月開場)の歌舞伎座を設計した岡田信一郎らの書簡も残されており、座元をはじめ、役者、劇作家、建築家と幅広い演劇関係者との交流を見ることができる。今回の企画展は、歌舞伎座の新開場を迎えたことを受けて開催されているもの。
同館・学芸員の塩崎信彦さんは「時代をリードしてきた徳富蘇峰の一面を理解することができる展示」と話す。
開館時間は10時~16時。入館料は、一般=700円、高校・大学生=500円。月曜休館。