箱根ラリック美術館(箱根町仙石原、TEL 0460-84-2263)は現在、企画展「ルネ・ラリック日曜日の庭~クレールフォンテーヌへの招待状~」を開催している。
都会の喧噪(けんそう)から離れたパリ郊外の地・クレールフォンテーヌで撮られた一枚の写真からスタートした同展。ラリックは、自然豊かな地で、カメラを片手に花や植物、風景を写真に収め、多くの作品のイメージ作りに役立たせた。
50歳に差し掛かろうとしたラリックは、ジュエリー界でのキャリアを捨て、ガラス工芸家として創作活動に専念し多くの作品を誕生させた。パリから列車で1時間のクレールフォンテーヌは、ラリックにとって自分の原点に立ち戻ることができた場所ともいわれている。
同展では、植物の押し葉標本やラリック自身が撮影した写真(複製)、詩も併せて展示する。自然光あふれる展示空間に作品を配し、太陽の光を通して鑑賞できる方法をとる。同館ミュージアム部の石井恵美さんは「自然の光の中で観賞する作品は格別。15時~16時台が見頃。クレールフォンテーヌの光を思いながら、ご覧いただければ」と話す。
開館時間は9時~17時。入館料は、大人=1,500円、大学生・高校生・シニア(65歳以上)=1,300円、小・中学生=800円。12月1日まで。