スイスのレーティッシュ鉄道で「箱根登山電車」とペイントされた機関車の模型が11月1日、「箱根登山鉄道新型車両アレグラ号披露セレモニー」でレーティッシュ鉄道から箱根登山鉄道に寄贈された。
「模型はGゲージサイズでメーカーはLGB社と思われる」と三橋さん
レーティッシュ鉄道と箱根登山鉄道との絆は、箱根に山岳鉄道を敷設するにあたり、歯軌条(ラックレール)を使わない粘着式鉄道であるベルニナ鉄道(現在のレーティッシュ鉄道ベルニナ線)を参考にしたことから始まる。
箱根登山鉄道は、箱根湯本~強羅間の開業60年を迎えた1979年に、ベルニナ鉄道を統合したレーティッシュ鉄道と姉妹提携をした。この提携によりベルニナ線では「箱根」の日本文字と日本国旗をペイントした車両が登場した。箱根登山鉄道では、1981年に、新型車両ベルニナ号が就役。1999年からは、レーティッシュ鉄道のデザイン塗装をした2000形(サン・モリッツ号)が登場している。両社の友好は続き、箱根登山鉄道からは日本語表記した駅名の木製の駅名板が送られ、レーティッシュ鉄道から贈呈された「友好のカウベル」は、強羅駅に設置されている。
2010年8月、レーティッシュ鉄道ベルニナ線100周年記念セレモニーに参加した箱根登山鉄道関係者に「箱根登山鉄道」とペイントされた機関車がお披露目された。その模型が、2014年11月1日、「箱根登山鉄道新型車両アレグラ号披露セレモニー」と共催された「レーティッシュ鉄道・箱根登山鉄道姉妹提携35周年」のイベントの中で、来賓として来日し参加したレーティッシュ鉄道から箱根登山鉄道に寄贈された。
同社の三橋純一さんは「模型はGゲージサイズでメーカーはLGB社。おそらく特注品だと思われ、両社の友好の証として贈られた。共に自然の中を走る山岳鉄道。今後も、力をあわせて感動の旅を提供していきたい」と話す。