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湯河原の「食事処かとう」クラウドファンディング成功 第2目標に挑戦

「食事処かとう」外装のイメージパース(挿絵=深山健太郎さん)

「食事処かとう」外装のイメージパース(挿絵=深山健太郎さん)

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 湯河原温泉の発祥地である「湯元通り」にオープンした「食事処かとう」の外装経費を募集したクラウドファンディングが7月15日に早々と第1目標を達成した。第2目標を新たに設定したところ、こちらもクリアする勢いとなっている。

「食事処かとう」の外観

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 湯元通りの再生を願い「食堂を始めよう」と決意したのは肉店を営む加藤功さん。隣の空き家を買取り食堂内部の改装工事を行い、「食事処かとう」を7月10日にオープンした。食堂の外装工事の経費まで捻出することができない状況のため、クラウドファンディング「READYFOR」を活用。第1目標を80万円として募集を行ったところ、40日の募集期間にもかかわらず17日間で目標額に達した。そこで、残りの期間でさらに食堂の2階部分の外装経費として45万円を追加募集し、あわせて125万円を目指すことにしたという。

 同クラウドファンディングを推進したのが、まちづくりプランナーでランドスケープアンドパートナーシップ代表の中西佳代子さん。湯河原温泉の「湯元通り」のまちづくりプロジェクトに参画していたことから同店の開業を応援してきた。中西さんは「わずか300メートルほどの路地ではあるが、湯河原温泉の発祥の地であり、温泉場(おんせんば)の文化と賑わいを支え続けてきた拠点。ここが活性化することは、湯河原町全体のにぎわい創成につながる」と見据える。

 湯河原温泉は、万葉集の時代から詠(うた)われてきた歴史を誇る温泉場。江戸時代の温泉番付では、東の小結としてナンバー3にランクインしている。明治以降は国木田独歩、島崎藤村、芥川竜之介、夏目漱石、与謝野晶子、竹内栖鳳など、数多くの文人墨客の逗留地となり、温泉情緒と風格のある湯河原独自の温泉街の文化を築いてきた歴史がある。

 「小さな食堂のオープンが地域のまちづくりの第1歩になる」と中西さん。「多くの人の応援が私たちの背中を押してくれた。第2目標への協力もお願いしたい」と呼びかける。

 「食事処かとう」のメニューは、豚カツ定食と鯵フライ定食(各850円)からスタート。現在では、ハンバーグ定食、餃子定食、メンチコロッケ定食、鯵干物定食など多彩になっている。

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