漁業従事者用サンダル「ギョサン」を取り扱っている小田原のマツシタ靴店(小田原市栄町1、TEL 0465-24-2233)が、東京都小笠原諸島の母島で多くの漁業関係者が履いている「母島ギョサン」を売り出したところ、「母ギョ」と呼ばれ話題を集めている。
ギョサン発祥の島、小笠原諸島。硬めの作りの父島のギョサン対し、母島はエンボス加工されているため柔らかな仕上がりが特徴。この柔らかさを好む漁師の人々がわさわざ母島まで買いに行くこともある。母島だけで売られていたため「幻のギョサン」と言われている。
その「母ギョ」が小田原で売られているという話しが広まり、わざわざ買い求めに来る人が増えてきた。ギョサンは水の多い船上で作業しても滑らないように工夫されている。そのため、看護師などが買い求めるケースも増えている。同店専務の松下善彦さんは「母が滑るのを守ってくれるということで受験生にも売れ始めている」と話す。