1862年創業の「割烹 清風楼」(小田原市本町2、TEL0465-23-3711)の5代目が現在、歴史を持つ味を生かしながら新しいメニューの開発に奮闘している。
小津安二郎監督も利用したという同店。伝統の割烹料理に多くのファンがいたという。時代が移り変わる中で5代目の中山雅樹さんは「伝統の味の上に新しい時代の味付けをしよう」と考え、日々新作メニューの開発に余念がない。
箱根「強羅花壇」で6年、東京で1年修業を積み、十分に基礎を学んできた。強羅花壇では、当時「つきじ田村」が調理を担当していたため、割烹の基礎から学ぶことができたという。
4月の新作は、季節感あふれる蒸し物を考案した。里芋で皮を作り、カモのひき肉を具にした「桜道明寺蒸し」をアレンジ。題して「里芋、鴨(かも)肉道明寺桜饅頭(まんじゅう)」。小田原でこだわりの野菜作りを続けている、はなまる農園の「のらぼう菜」を添えている。
5代目は「引き継がれてきた味を守ることは使命。その上で常に新しい味を創り出していくことが重要。これからも新作メニューの開発に全力を注いでいく」と抱負を語る。
営業時間は11時30分~21時。月曜定休。