競輪の松山学選手が9月19日、地元の小田原競輪場で引退のため最後となるレースに出場し、声援に応えて見事に勝利した。
常に全力で走る松山選手。その姿に自分の生き方をオーバーラップさせ勇気づけられるファンも多い。松山選手が走る第3レースは熱気に包まれ、「ありがとう」の声がレース前から聞こえた。地元・小田原のファンも多く、「誰もが最終レースでの勝利を願っていた」という。
東海大学付属相模高校出身で現在は小田原に住む松山選手。地元ではその人柄の良さから多くのファンがいる。ファンの一人は「ラストランが小田原でしかも優勝。その意味は松山選手にとってもファンにとっても大きい」と話す。
小田原市公営事業部事業課副課長の奥津公也さんは「松山選手は、前を任せた選手が出切れなくなると、最後はまくくり気味に追い込んで見事に1着を取り、有終の美を飾った。場内は拍手に包まれ、レースを観戦していた人たちに感動を与えたと思う。松山選手の引退後は、後に続く選手たちが、これからの競輪界を盛り上げてくれる」と話す。
松山選手はレース翌日、インタビューに応じた。「引退した理由は全力で全てをやり尽くしたこと。声援を送ってくれたファンの方々への感謝の気持ちでいっぱい。これからは新たな人生のレース。このレースも全力で走り続けたい」と話す。