小田原足柄異業種交流勉強会の「オダアシたんぼ実験プロジェクト」が9月28日、「おだあし田んぼアート2014・ブリ(鰤)」の抜穂祭と稲刈りを行った。
米ができるまでを体験しながら自然や人との交流を目指す同会。昨年より、古代米などの稲の色を利用して田んぼに絵を描く「田んぼアート」を行ってきた。今年は、かつてブリが大漁となり小田原の街が活気付いたように繁栄することを願って「ブリ」を描いた。9月に入って緑米の穂が出るころには、田んぼを雄大に泳ぐ巨大なブリの姿が現れ多くの人々の目を楽しませた。
同会のコアメンバーの志村成則さんは「森が元気になると海が元気になり元気なブリが現れる。森と海との関係を考えて田んぼアートで表現した。全員の協力でとても良いできばえ」と話す。
抜穂祭は、米を収穫できることへの感謝の儀式で、報徳二宮神社の協力で行われた。その後、稲刈りに入ったが「田んぼアートのブリを刈ってしまうのがもったいない」などの声も聞こえた。作業終了後には全員で「かまどごはん」を味わい来年へ田んぼアートへの構想に思いを巡らせた。
志村さんは「アートのための稲ではなく、普通に食べることのできる稲にこだわってきた。今年、稲刈りに参加した100人の笑顔を忘れることができない。来年も継続していきたい」と決意を新たにする。