早雲寺(箱根町湯本)で7月8日~10日、「ヒメハルゼミの声を聴く集い」が開催された。当日は、ヒメハルゼミの声を聴くほか、同寺本堂内での音楽コンサートや「箱根の昆虫」の話などが行われた。
1965年に町の天然記念物に指定された「ヒメハルゼミ」は、オスの体長=25~30ミリメートル、メスの体長=32~40ミリメートル。神奈川県下では早雲公園(箱根町湯本)に広がる林にしか生息していない稀少種で、梅雨時期の6月下旬から7月上旬にかけて出現するが、今年は1週間ほど遅れ7月2日に鳴き声が確認された。
ヒメハルゼミの声を聴く会の川崎英憲さんは「毎年の生息数を抜け殻の数で調査しているが、温暖化や環境破壊等で減少傾向にある。ヒメハルゼミの保全のために子どもたちや地元住民、県外の方もみんなで活動していけたら」と話す。
早雲寺住職の千代田じょていさんは「来年も再来年も元気な鳴き声を私たちに届けてほしい。先人が守り続けてきた自然を私たちは継承していかなくてはならない。箱根の自然の美しさを後世につなげていくような場になれば」と、その活動を応援する。