竹製電気自動車が箱根越えに成功 距離1030キロを走破し横浜に到着

小田原の充電予定地に到着(セブンイレブン小田原南町店前で・撮影=佐藤賢さん)

小田原の充電予定地に到着(セブンイレブン小田原南町店前で・撮影=佐藤賢さん)

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 1894(明治27)年創業の「竹虎 山岸竹材店」(高知県須崎市)の4代目・山岸義浩さんが竹製電気自動車を製作し、8月10日に最大の難関「天下の嶮(けん)・箱根路」を越えた。

車内も全て竹製

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 「虎斑竹(とらふだけ)の強さやしなやかさを多くの人に知ってもらいたい」とクラウドファンディングのシステムを活用して竹製電気自動車を製作。横浜に在住の最大の出資者へのお礼と作品の届けを兼ねて高知から横浜までの走行を計画した。おおよそ1000キロに及ぶ行程となった。当初の予定より出発日を遅らせて走行開始。製作に時間をかけ完成度の高いものにして8月1日に高知を出発した。

 小田原到着予定時間の10日8時。山岸さんとの電話によれば「箱根を甘く見ていた。坂がきつくバッテリーに負担がかかり現在充電中」と一報。トラブルにもかかわらず「竹製電気自動車を見た人々から激励の声を掛けられ元気をもらった」と振り返る。三島を予定通り出発したが「さすが箱根。『天下の嶮(けん)』と歌われる意味がわかった。急な坂のためにバッテリーに負担がかかり、箱根の頂上でダウン。途中で充電したため小田原着が2時間程度遅れた」と経過を話す。

 当然、山での走行テストは実施していたが、200~300メートルの山。箱根では800メートルを越えるため予想以上の電力を消耗したという。小田原で再度の充電をして横浜に向けて走行。11日10時には無事、目的地・横浜に到着。走行距離は1030キロとなった。

 山岸さんは「竹の特性を十分に知っているつもりだったが、予想以上に強度としなやかさがあり、自らも驚いている。多くの人々に『虎斑竹』を知ってもらえた」と笑顔を見せる。12日はメディアの取材に対応した後、横浜みなとみらい21地区を走行してPRをする予定。

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