箱根に7店舗(塔ノ沢、仙石原、芦ノ湖)の旅館とホテルを運営する「一の湯グループ」(箱根町塔ノ沢)は9月14日、ススキの名所、箱根・仙石原に全室露天風呂付客室の旅館を新設することを発表した。
「安く」「気軽に」「便利に」をモットーに経営する同グループ。拠点となる塔ノ沢の本館は、温泉の開祖という意味から「一の湯」を屋号とし、浮世絵画家・歌川広重の箱根七湯「塔の澤」にも描かれている。創業は1630(寛永7)年。長い歴史を持つ老舗旅館だが、時代に合わせた経営スキームを導入して運営している。
既に、仙石原エリアでは「仙石原はたご一の湯」「仙石高原大箱根一の湯」「仙石原品の木一の湯」を運営。新設の「一の湯」を加えると4施設体制となり、多様な顧客ニーズに応えることが可能。併せて、インバウンドの受け入れ体制が確立される。
新設の旅館は、北側に湿生花園、西側はススキ草原と自然に恵まれた立地で、新築する建物は「自然環境との調和を目指したシンプルなたたずまい」をコンセプトとし、KADO一級建築士事務所の笠松豊さんが担当する。
同社の福岡昭憲さんは「全38室はプライベートを重視した露天風呂付客室で、箱根の外輪山を見渡しながら温泉を楽しんでもらえる。この施設が完成することで新しい箱根の過ごし方を提案できる」と期待を込める。
2017年夏開業予定。