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箱根登山鉄道貨物電車「モニ1形」に感謝の声 車両基地見学会も

保守用無蓋貨物電車「モニ1形」(撮影=大橋史明)

保守用無蓋貨物電車「モニ1形」(撮影=大橋史明)

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 箱根登山鉄道の強羅駅構内に留置されている貨物電車「モニ1形」に観光客がレンズを向ける人の姿が増え、地元の人からは運行を支える車両に感謝する声が聞かれる。

ヘルメットをかぶりスコップを持つイラスト

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 路線保守作業時にレールやケーブルなどを運搬するモニ1型。作業は夜間が多いため、日中は車両基地(検修施設)がある入生田駅ではなく強羅駅構内に留置されている。オレンジ色の車体は駅構内で多くの人に存在感を示している。強羅駅を訪れると目視できるためレンズを向ける人も多く、「無骨な形だが頼りがいがありそう」「力持ち?」「この駅に着いたら必ず目であいさつする」などの声も聞かれる。

 「箱根 彫刻の森美術館」の福間光宣さんは「何よりも『彫刻の森駅』という施設名が駅名になっているだけでなく、敷地内を走行している。彫刻の森美術館にとって、走る姿とその音はなくてはならない存在。その運行を支えているのがモニ1型。感謝しかない」と話す。

 「箱根 写真美術館」の遠藤詠子副館長は「深夜に出動する日の夕方から夜にかけてモニ1型に明かりがついているときがある。そんなときは『ラッキー』と思う。ヘルメットをかぶったイノシシのイラストも愛きょうがある。寝静まった頃にモニ1型とイノシシが安全のために働き続けると思うと頼もしい」と笑顔を見せる。

 箱根登山鉄道を撮り続けている写真家の大橋史明さんは「線路にレンズを向けていると突然現れたモニ1型。日中に走行するのは珍しく『ラッキー』と思いシャッターを切る。夜中に活動して箱根登山鉄道の運行支えているモニ1型。その姿にいつも勇気をもらう」という。

 箱根登山鉄道は4月30日、「貨物電車モニ1形・車両基地見学会」を開催する。「さわってヨシ、撮ってヨシ、荷台に乗ってヨシ」がコンセプトの同イベント。モニ1型のほか旧型車両100形車(104、106、108)を展示することもあり、予約受付開始後、短時間で定員に達した。

 1975(昭和50)年に登場した保守用無蓋貨物電車モニ1形。2009(平成21)年5月にグレー色から現在のオレンジ色に塗り替えられ、箱根登山鉄道の名物のイノシシのイラストが描かれている。その姿を見てエールを送る人も多い。

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