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箱根で季節の花が咲き誇る フォッサ・マグナ地区ならではの花の競演始まる

5月から6月に花期を迎える「ムラサキツリガネツツジ」(「箱根に咲く花」勝山輝男 著・有隣堂出版部より)

5月から6月に花期を迎える「ムラサキツリガネツツジ」(「箱根に咲く花」勝山輝男 著・有隣堂出版部より)

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 春から梅雨を経て初夏に移行する中で、箱根に咲く花たちもそれぞれの花期(開花時期)にあわせて咲き誇っている。

「箱根に咲く花はとても魅力的」

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 日本の植物区系は、北海道地区、日本海地区、関東陸奥地区、襲速紀(そはやき=紀伊半島・四国・九州)地区と、箱根や伊豆半島などのフォッサ・マグナ地区に分かれている。フォッサ・マグナとは「大きな溝」の意味で、糸魚川-静岡構造線の東側地区を「フォッサ・マグナ地区」とし、箱根・丹沢・富士山・伊豆などの地域が含まれる。

 神奈川県立生命の星・地球博物館の元学芸部長で現在名誉館員の勝山輝男さんがまとめた「箱根に咲く花」を担当した有隣堂出版部の岡澤基愽さんは「箱根に咲く花はとても魅力的で懸命に咲く花を見ると感動さえする」と話す。

 岡澤さんが担当した「箱根に咲く花」(勝山輝男 著・新書判・256頁・2,200円)では、箱根とその周辺で見られる草花と樹木の花を550種ほど、現地で撮影したカラー写真と解説で紹介している。箱根が基準産地の植物やフォッサ・マグナ要素の植物など、地域固有の植物も多く、植物学の世界でも重要視されている地域。岡澤さんは「数多くの花が咲く箱根地域は貴重な地域なので、ぜひ訪ねて花と巡り会う旅を楽しんでもらえれば」と呼びかける。

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