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ロマンスカー運転士の小林理絵さん、絵本出版 読み聞かせイベントも

絵本「しあわせ はこぶ ロマンスカー」を出版したロマンスカー現役運転士で絵本作家の小林理絵さん

絵本「しあわせ はこぶ ロマンスカー」を出版したロマンスカー現役運転士で絵本作家の小林理絵さん

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 8月1日に2作目の絵本「しあわせ はこぶ ロマンスカー」(世界文化社)を出版した小田急の特急ロマンスカー現役運転士で絵本作家の小林理絵さんが8月25日、同書発売を記念した「歌って!踊って!読み聞かせイベント」に出演した。

特急ロマンスカーの運転席で小林理絵さん

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 小林さんがロマンスカーの運転士になりたいと最初の夢を持つようになったのは、家族旅行でロマンスカーに乗ったことがきっかけ。電車の運転士に憧れるようになり、東京ITプログラミング&会計専門学校の鉄道・交通コースを卒業して、小田急電鉄に入社。運転士としての夢をかなえた。

 小林さんは入社後に絵本の読み聞かせボランティアに参加。絵本専門士の資格も取り、子どもたちへの読み聞かせ活動を続けていた。その中で家族の愛情を直接伝える絵本が少ないことに気がつき、「君が好きで離れている時間もずっと君のことを思っているんだよと伝える絵本を作りたいと思うようになった」という。小田急電鉄の社内アイデアコンテストに応募し、「ひとりじゃないよ」(大学教育出版)を出版。今回の「しあわせ はこぶ ロマンスカー」が2作目になる。

 小林さんが描いたのは、動物たちとロマンスカーが織りなす不思議で心温まる物語。キジ、サル、タカ、タヌキ、ハトが登場。動物たちが不思議な生き物を見たことから物語が始まる。この不思議な生き物がロマンスカーで幸せを運んでいることを知るまでのストーリーが、淡い色合で優しい絵と共に描かれている。

 裏カバーには小林さんが描いた小田急沿線のイラストがあり、特急ロマンスカー・GSE(70000形)、EXEα(30000形)、MSE(60000形)や小林さんが一番好きだったVSE(50000形・2023年12月完全引退)も登場する。

 小田原の「平井書店」(小田原市栄町1)では8月5日から販売。店主の平井義人さんは「小林さんは運転士と絵本作家の二刀流。私たちは2つの夢を追うことができ、努力をすれば2つの夢をつかめるということを証明してくれている。子どもたちには1つと言わず、夢をいっぱい持ち続けてほしい」と話す。

 小田急研修センターで行われた25日の「読み聞かせイベント」には小田急線沿線の人が多く参加。絵本に関わる創作秘話やロマンスカーについての話を、子どもたちが目を輝かせて聞いていた。

 小林さんは「ロマンスカーの運転席にいて、小田原駅を発車した直後に小田原城が見えると感激の声が聞こえる。乗客が『もうすぐ箱根に到着』とワクワクした気持ちが高まるのを感じて私も楽しくなる。それぞれの方々の幸せや笑顔を運ぶ仕事を続けていられてうれしい」と話す。

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