小田原からひと駅「箱根板橋」の駅前に1990年代から2000年代製造の米国製USEDシューズ専門店「THE BOOTS BLOOD (ザ・ブーツブラッド)」(小田原市板橋、TEL 0465-87-5961)がオーブンしてまもなく5か月を迎える。
取り扱うブランドは、「REDWING(レッドウィング)」「DANNER(ダナー)」「CHIPPEWA(チペワ)」など。ていねいに洗浄と殺菌を行い、ビブラム(Vibram)社製アウトソール(靴底)を装着し、ほとんどをドイツ・ザルツェンブロット社製のレザーケアアイテム「コロニル1909」でアッパーを再生し、よみがえらせて販売している。
来店した人からは「店頭に並ぶシューズが生きている」「まだまだ20年は履けるとシューズが呼び掛けてくる」「靴が喜んでいる」などの声が多いことについて、オーナーの北澤博文さんは「とてもうれしい」と笑顔を見せる。この仕事に入ったきっかけが、中古の革靴の洗浄。ていねいに洗浄していると靴がよみがえっていくことを体感。併せて「自分の心も体も洗浄されていくことに気がついた。この後に迷いはなかった」と当時を思い出す。
開店は4月15日。北澤さんは「この日にこだわった」と話しはじめる。サラリーマンからの転職や体調不良を乗り越えてオープンにたどり着いた陰には「妻の力が大きい。常に自分を支えてくれた」と振り返る。残念なことに北澤さんを支えながら他界したが「命日の前までに店舗をオープンさせたかった。命日には報告したかった」と話す。多くの人や、仲間の協力を得て無事にオープンした。
オープン後、シューズにこだわりを持つ人々に知られ、多くの来店者や問い合わせが続いている。同店では、試着無料で店外で「試乗walking」でき、購入前に履いて街を歩いてもらうことを推奨。「とことん気に入ってもらってから購入してもらう」という。同店が商品化したブーツを脱ぐときに使用する「SHOE JACK(シュージャック)」も注目され、北澤さんの毎日は忙しい。遠方から来店する人も多く、今日もおいしいコーヒーを入れておもてなしを続けている。
営業時間は11時~19時。