小田原フラワーガーデン(小田原市久野、TEL 0465-34-2814)で現在、宇宙人のような、イカの干物のような、奇妙で面白い花を咲かせる珍しい熱帯植物「アリストロキア・トリカウダタ」が開花している。
メキシコ原産のウマノスズクサ科の常緑低木で、花弁は退化し、ガクが大きくラッパ型に発達している。長さ10センチほどのガクの先が尾状になり、まるでぶら下がっている宇宙人のような奇妙な形をしているのは、ハエに受粉を手助けしてもらうためという。
ガクのラッパ状の奥は、めしべとおしべがあり袋状。ハエが好む臭気を放ちハエが入ると、おしべが先に成熟。ガクの内側には逆毛が生え、一度入ると外に出にくくなり、ハエはラッパ状の袋の中で過ごす。次第におしべが成熟するころになると逆毛はなくなり、ハエは外に出られるようになり、ほかの花に入ることで受粉が成功するという。
同園のトロピカルドーム温室には、アリストロキア・トリカウダタのほか、アリストロキア・ギガンティアと、アリストロキア・グランディフロラの3種を植栽している。
同園・園長の八木量子さんは「植栽して4年たち、たくさんの花が咲くようになった。熱帯のきれいな花だけでなく、面白い植物にも興味を持っていただければ」と話す。
開園時間は9時~17時(トロピカルドームは9時30分~)。トロピカルドーム温室に入るには入園料が必要。大人=200円、小・中学生=100円。休園日は月曜と祝日の翌日。