「涼しくなり火と格闘するガラス制作にとってはありがたい季節」と話すのは、ガラス作家の濱舘寛さんと村木未緒さん。2人が主宰する「イパダガラス工房」(小田原市風祭、TEL 0465-23-7640)にも秋が訪れている。
2人は2006年、小田原に同工房を開設。吹きガラス、サンドキャスト、キルンワーク、サンドブラストなどの技法を組み合わせた制作活動を開始した。カタマリガラスの魅力を探求、アピールしているグループ「Sandbox」のメンバーでもある。
工房内にはギャラリーを併設し、わざわざ作品を鑑賞しに来る人も増えた。夏休み期間中は、グラスやペーパーウエートが作れる「吹きガラス体験」(1人3,500円)が好評で、多くの体験者でにぎわいをみせた。最近では、ガラスのジュエリーを作る女性たちが「個人レッスン」(入会金=5,000円、レッスン代4回分=2万4,000円)に訪れことから工房も華やいでいる。
11月2日~7日、小田原市が市民と協働で展開する「無尽蔵プロジェクト」の一環で「小田原もあ こつこつクリエイト」が開催される。小田原のものづくりとアートの現場を巡る珍しい企画。その一つとして同工房が参加している。濱舘さんは「多くの人が小田原のアトリエや制作現場を訪ねてもらえれば、魅力的な小田原を再発見できるはず」と期待を寄せている。