曽我の里で「傘焼まつり」-曽我兄弟の菩提寺で法要

境内裏の丘にある墓前で法要を行う。従者であった鬼王兄弟の碑の横には曽我兄弟の像

境内裏の丘にある墓前で法要を行う。従者であった鬼王兄弟の碑の横には曽我兄弟の像

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 曽我物語の曽我十郎・五郎兄弟の霊をなぐさめる、曽我の「傘焼まつり」が5月28日、兄弟の菩提寺である城前寺(小田原市曽我谷津)で行われた。

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 主催は曽我兄弟遺跡保存会。例年は歌舞伎俳優や力士の来寺、武者行列や松明行列も行われているが、今年は震災の影響により傘焼法要のみの開催となった。

 「曽我物語」は日本三大仇討ちの一つに数えられ、江戸時代には歌舞伎の演目にもなった。兄弟が父の仇、源頼朝の寵臣であった工藤祐経を討ったのは1193年5月28日のこと。兄の十郎は騒ぎの中で討たれ、弟の五郎は捕らえられた。翌日、頼朝の前で仇討ちの本意を告げたのち斬首を申し渡されたと伝えられる。

 傘焼法要は兄弟が夜討ちする際、傘を燃やして松明にしたという故事にちなむ。毎年、仇討ちを果たした日に古傘に火を着けて燃やし、兄弟の霊をなぐさめている。

 当日は近づく台風の影響で雨が降っていたが傘は勢い良く燃え、無事法要を終えた。

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