明治2年創業の老舗「志村屋米穀店」(小田原市浜町4、TEL 0465-24-2224)が事業所内に商品を並べて販売をするエリアを新設して、お米にこだわる個人客へのサービスを充実させている。
同社は卸を中心にした事業展開をしてきたが、「米」や「ごはん」にこだわるユーザーの増加に伴い、内祝いに最適な「生まれた赤ちゃんと同じ重さのギフト米」や結婚式の披露宴などで感謝の気持ちとして配布する「紅白スティック米」などを企画販売してきた。
2002年からは販売だけでなく、自らも休耕田を利用して無農薬で米作りをはじめ安全で味の良い米を生産してきた。生産量は年間3000キログラムだが「おいしいお米」として高い評価を得ている。今後は田んぼの面積を増やし生産量を増加させる。
同店では、おいしくごはんを食べられるように、3台の炊飯器を用意。米の産地別、ブランド別に炊飯方法のテストを実施。その結果を購入者にフィードバックしている。また、今年の秋に「ごはん大好き研究所」を設立する予定。
同社の志村成則さんは「ごはんにこだわりを持つ人が確実に増えている。こうしたニーズに応えるためにも、おいしい米を提供することが必要。自らが生産者となっているのもそのひとつ」と話す。「田んぼに立つと、カエル、昆虫、小動物など元気に生きている。強い稲もその中で育っている。今後もおいしいお米を提供していきたい」と笑顔を見せた。