小田原・根府川でかんきつ類を生産する廣井園芸（小田原市根府川）と、ケーキ店「プチ・フルール」を運営する横尾商事（横浜市港南区）は現在、連携して根府川産グリーンレモンを使ったレモンケーキ「潮風かをる緑の恵み」を販売している。

「潮風かをる緑の恵み」

　関東経済産業局と関東農政局が認定する「農商工等連携事業計画」の一つとして生産・販売される同商品。神奈川県下の中小企業と農林漁業者が連携し、経営資源を有効に活用して新商品の開発や生産を行うスキーム。現在までに10カ所の事業所が認定され活動している。

　農薬使用量を最小限に抑え、「安心・安全」なフルーツとしてこだわりを持って栽培されたグリーンレモンを使ってスイーツに仕上げた。横尾商事の横尾典克さんは「個包装を開けた時に、グリーンレモンの香りと皮の苦みが味わえるように工夫。香り・味・見栄えを大切にした商品。ぜひ味わっていただければ」とアピールする。

　グリーンレモンを生産した廣井園芸の廣井弘義さんは「明治時代に、かんきつ類の栽培が始まった。根府川で太陽の光をいっぱいに浴びたミカンやレモンの味は格別」と味の良さを話す。

　この連携により、横尾商事では地域性豊かな安心・安全な商品の提供が可能となり、廣井園芸では未利用のレモンの出荷拡大による売り上げの増加、経営の改善が期待できるという。両社は「根府川ブランドのPRにより地元農業事業者全体の活性化に貢献できればうれしい」と口をそろえる。

　価格は1,080円（5個入り）と2,160円（10個入り）。プチ・フルール全店、横浜高島屋、小田原駅前まると、箱根河鹿荘などで取り扱う。