箱根登山鉄道(小田原市城山)は5月より、2014年秋に導入した「アレグラ号」3000形を2両固定連結した3100形を搬入し営業運転を始める。
「伝統と現代性を併せ持ち、箱根の風景に溶け込むデザイン」をコンセプトにして導入された3000系「アレグラ号」。同社にとっては25年ぶり新車導入となっていた。観光客からは「景色が見やすい」「箱根の自然に目で触れられる」などの声が寄せられていた。
今回、導入の新型車両の3100形は、3000系2両を固定で連結。連結時に使わない運転台を撤去。併せて連結間の窓を大型化する改良を行った。これにより一層箱根の大自然を車内から楽しめるほか、従来のアレグラ号との連結により3両編成での運行も可能となるため、輸送力の増強も期待される。
同社では、新型車両3100形のお披露目と入生田(いりゅうだ)の車両基地の完成とを合わせた記念イベントを4月29日に開催。新型車両の展示や車両紹介、入生田基地の概要のほか、通常では一般公開されていない入生田基地内の「屋根上点検台」も見学できる内容となる。
同社広報担当の市原健太さんは「新緑の沿線からの風景、アジサイなど車窓からの景色が一番美しい季節。3100形アレグラ号がこの季節にデビューする。運転台の撤去と連結間の窓の大型化で、より一層箱根の大自然を車内から楽しめる。ぜひ乗車いただければ」と呼び掛ける。