小田原・早川地域の農家のグループが、耕作をしていない農地を借りて落花生やサツマイモの植え付けを行い、農地やミカン山が荒れて行くのを防いでいる。
栽培された農産物は、地域の子供たちによる収穫体験を行い、早川地域の夏祭りなどで販売しながら地域農業のPR活動も行っている。併せて、農園にはイノシシ除けの電気柵も6月に設置。地域が一体となったイノシシ対策を開始し、その様子を展示する。こうした作業を連携して行うことで農家の間の一体感も生まれ地域農業の改善効果も出てきているという。
長く続くミカンの価格低迷で早川地域のミカン山も荒れてきている。休日しか農作業が出来ない兼業農家も多い中、昔と違い農家が畑で顔を合わすことも少なくなっていた。農家間のコミュニケーションも途絶え、栽培技術の伝承も課題となっていたが、活動を始めてから徐々に改善され始め、ミカンの剪定(せんてい)勉強会や県外への視察研修会なども実施するまでになっている。
同グループのまとめ役をする青木肇さんは「参加する農家は早川の農業をどうにかしていきたいという思いが強い。みんなで集まり、こうした取り組みを通じて、地域農業が発展していくことを目指して全員で進んでいきたい」と意欲を見せる。