全国より生産者、加工業者、行政などが参加するカンファレンス「日本みかんサミット2017」が9月2日・3日、和歌山県有田郡湯浅町で開催され、小田原からミカン生産に携わる関係者が参加した。
かんきつ産業における産地や業種を横断する新しいタイプのカンファレンスとして開催される同サミット。最盛期から40年を経て、生産者の激減、生産地の活力減退、消費の多様化など難しい状況の中で、産地の課題解決や産地振興を目指すことを目的にしている。
第2回となる今回は、6分科会24テーマで行われる「トークセッション」、古城・湯浅城を貸し切って夜通し行う「交流会」、かんきつ産業の未来を描く「ワークショップ」が行われ、「自産地の目指すべきモデル」の構築に向けて活発な発表や討論が行われた。
遊休農地を利用する「おひるねみかん」の活動に取り組む小山田大和さん、湯河原町の老舗みかん問屋の石澤秀樹さん、JAかながわ西湘農業協同組合の齋藤友一さんらが参加した。斉藤さんは「熱気がすごかった。真剣にミカンのことを考えている姿には学ぶものが多い。ディスカッションでは良いアイデアなどを吸収できた」と成果を話す。
小田原生まれの幻のミカンといわれる「湘南ゴールド」を使ったエナジードリンク「湘南ゴールドエナジー」を企画・販売しているUMEMARU Inc. の守屋佑一さんは、会場内で商品を無料配布し神奈川県の存在をアピールした。守屋さんは「神奈川県はミカンの産地としてなじみが少ないかもしれないが、消費地域が近いメリットがありこのようなキャッチーな商品が注目を浴びる可能性があることを説明。多くの参加者に興味を持ってもらえた」と話す。