小田原の江之浦に1月11日、パン店「麦焼処 麦踏(むぎふみ)」(小田原江の浦、TEL046-543-7922)がオープンした。
売れ筋は「バターロール」(220円)。来店客から「香ばしい。これがパンの香りなのだと教えられた」「買って帰るつもりがあまりにも良い香りなので店の前で食べてしまった」などの声が上がっている。オープンから忙しい日が続いているオーナーの宮下純一さんは「うれしい。香ばしさを大切にして焼いているので、そこのところを分かっていただくと本当にうれしい」と笑顔を見せる。
「ハードな仕上がりなのにモチモチ感にあふれていておいしいので驚いた。関係者なので信じてもらえないかもしれないが、とにかくおいしい」と話すのは、後藤組設計室の後藤智揮さん。宮下さんに協力して空き家を改装して店舗にする作業に加わった。「小田原で行われている『空き家活用ワークショップ』で知り合い、自分の夢の実現のために努力する宮下さんの姿に感じるものがあった」と話す。
改装作業はセルフ&プロリノベーションで行われた。可能な限り宮下さんが行い、重要な部分を信頼できる工務店や後藤さんたちプロのグループがアイデアを出し、施工して完成させた。オープン前に試作を繰り返し、オーブンの特性を手に火加減を肌に覚えさせた。
オープン当日は、開店前から店頭に並ぶ人がいた。宮下さんは多くの人に知ってもらうためイベントなどでパンの販売を続けており、オープンを楽しみにする人も多く問い合わせもあったという。宮下さんは「湘南小麦や小田原産の小麦にこだわり、小麦が喜ぶようにしっかりと火を通して仕上げていきたい。それが私の流儀」と話す。
営業時間は10時~17時。火曜定休。