中井町の里山で自然に寄り添いながら、農薬・化学肥料を使わずに季節の野菜を栽培している「さとえむ農園」が新たに無人販売を始め新鮮な野菜を提供している。
「大地の力を借りて農業で生きていくのが私の夢」と思っていた宍室恵美さん。自分の決意を確認するため香川県の農家に1年間住み込みで働いた。この期間に夢はさらに膨らみ、神奈川県中西部にある「秦野いとう農園」で3年間ほど本格的に修業した。
ここで土作りの基本となる「堆肥」や「もみがらクン炭」の作り方、野菜の育て方を学んだ。宍室さんは「何よりも農業のやりがいをここで実感させてもらった」と当時を振り返る。
旅立ちは2017(平成29)年3月30日。「秦野いとう農園」を卒園して独立。神奈川県中井町の新規就農者への支援で農地を借りて「さとえむ農園」を立ち上げ農業をスタートした。
栽培するのは、「いろいろな野菜のおいしさを味わってもらいたいから」と多品目。手書きで作るお薦め野菜のボードには「にんじん、こかぶ、新たまねぎ、のらぼう菜、菜花、ほうれん草、春菊」と多彩な品目が毎回並ぶ。宍室さんは「オレンジ、黄色、紫のカラフルなニンジンはぜひ味わってもらいたい」と笑顔で自信を見せる。
販売は直販のほか、「ひなたマルシェ」「きょうのおやつとコーヒー」「ヤオマサ中町店」などで販売。新たに無人販売もスタートし、完売が続いている。場所を提供した杉山大輔さんは「例えば小カブ。みずみずしく、葉や茎までおいしい。味わってもらえれば」と話す。
販売の日程はホームページで確認できる。