小田原の江之浦で恒例のアオリイカの産卵が始まり、ダイバーは「産卵」を見守り、6月頃に予想される「ふ化」まで続く生命のドラマを見届けようとしている。
「江之浦ダイビングサービスアクアランド」(小田原市江之浦、TEL 0465-29-0056)では、23年前からアオリイカの産卵のために木の枝などを海に沈めて産卵床の設置を行ってきた。産卵床づくりを推進してきた野瀬勝利さんは「ハッチアウト(ふ化)したアオリイカが元気に育ち、産卵しに江之浦に戻ってきてほしい」と話す。
4月後半から始まった産卵。仲睦(むつ)まじいアオリイカのカップルが増え、産卵床に卵が産み付けられていく。ダイバーは感動さえ覚える産卵シーンを目の前で観察できる。野瀬さんは「今年も、いっぱいの赤ちゃんが卵から抜け出して泳ぎだす姿を見られるはず。楽しみにしているダイバーも多い」とカレンダーを見る。「今年も予想では6月。今から楽しみ」と笑顔を見せる。
「江之浦ダイビングサービスアクアランド」では、アオリイカの産卵の情報を野瀬直哉さんがリポートしてユーチューブで配信している。