焼きたてパンを提供する「ラシーヌ~RACINES~」(開成町吉田島、TEL 0465-25-3386)が、水を使わずトマトの水分だけでパンの生地を作る「タバチュール」の発売に向け準備を進めている。
オーナーでパン職人の加藤隆明さんは、試作した「タバチュール」を味見しながら「味は良い。トマト本来の持つ味と新鮮さが感じられる」と一安心。「タバチュールはフランス語で『タバコ入れ』の意味。カリカリ感と香りを楽しめるパン」と説明する。
加藤さんが「タバチュール」を作るきっかけになったのは、育苗、定植、誘引、摘蕾(てきらい)、摘芽などの工程を丁寧に行い育てている生産農家「山口トマト」との出合い。その時に「このトマトを湘南・西湘で育まれている『南足柄きんたろう小麦』で焼き上げてみたい。タバチュールがいい」と思ったという。
水を入れずトマトの水分だけで生地を焼き上げるには、素材のトマトと小麦に力がなければできない。加藤さんは「『南足柄きんたろう小麦』と『山口トマト』にはその素材力に満ちあふれている」と信じている。
加藤さんは、試作に時間と回数を重ねて「一応完成したが、さらに味と香りを求めている。先週で合格点に達し自信作となったので、今週末の5月22日にお披露目しようと思っている。多くの方に味わってもらえれば」と呼び掛ける。
価格は170円。営業時間は7時~17時。日曜・月曜定休。