小田原郊外で無農薬でこだわりの米を作る田んぼが多い曽比地区や国府津地区で、田植えを前にした5月頃から訪れる人が多くなりにぎわいを見せている。
梅雨になりしっとりとした空気の中に季節の変化を感じ、初夏が近づいていることを実感できる田んぼのかいわい。5月頃から6月にかけて、保育園「大空」の園児が田んぼに入り楽しんでいる。オタマジャクシ、セオイムシ、アメンボ、時にはナマズを発見し大騒ぎする光景が見られ田んぼは驚きと笑顔にあふれている。
この田んぼで無農薬の米を生産する志村成則さんは「子どもたちの楽しげな姿は格別。あれだけ喜んでもらえるとこちらもうれしい。それだけではなく子どもたちが田んぼの中で走り回ることで雑草が生えなくなり手間が省けている。田植えの体験も実施している」と話す。
時には、田んぼ近くでドラムサークルの演奏が始まったことがある。「県西ドラムサークル」(市民活動団体として小田原市に登録)のメンバーが6月5日・12日に田んぼ脇の空き地を利用して演奏をした。推進する本木和子さんと澤地慶光さんは「自然の中での演奏は開放感もありとても楽しい。ご近所さんの協力も頂き感謝したい」「ドラムを演奏することでメンバー間の一体感や目的意識の共有ができ有意義だった」と話す。
志村さんは「無農薬での生産になってから、田んぼの中に生物が多く集まり、子どもたちも含めて人たちも集まり、米の味も良くなってきて求める人も増えた。自然の偉大さに驚く」と笑顔を見せる。