夏前に日本橋を出発し京都を目指して歩き始めたが、猛暑のため途中で一時中断していた久米寿さん(76)が10月5日、二宮町から歩行を再開し、正午ごろには小田原の酒匂川を通過した。
歩き始めたのは「心臓の手術に成功し元気を取り戻したから。これからはいただいた命と考え生き方を変えてみた。歩いていると多くの人が声をかけてくれ、お接待として菓子やお茶をごちそうしてくれる。そうしたふれあいに感謝しながら旅を続けている」と話す。
今まで、秩父札所34カ所、四国霊場88カ所を歩き通した久米さん。歩き慣れた中にも「旅はいつも新鮮」と言い残して箱根路を急いだ。その久米さんの後方1キロの地点では乾電池ロボ「エボルタ」が、同じ目的地の京都・三条大橋を目指している。「負けないようにしないと」と気合いが入る。間もなく誕生日を迎え77歳になるが、その足取りは軽い。