小田原のかまぼこ店「鈴廣」(小田原市風祭、TEL 0465-24-3141)は現在、井戸水を無料で提供している。
全国的な問題となった買占めや、一部地域で水道水から放射性物質が検出された影響で、依然としてミネラルウオーター不足が続いている。同社で使用している井戸水は富士・箱根・丹沢山系の地下を長い年月をかけて流れてくるもので、懸念されている放射性物質の心配は無い。
「私たちはおいしくて、何より安全な水を持っている。ならば、困っている方々と共有しよう」と3月24日から無料提供を始めたという。グループ会社が経営する「箱根ビール醸造所」からパイプを引き、前の駐車場で蛇口からくめるようにしている。
広報の柿田さんは「水道水に不安がある他県からの問い合わせも多い。容器の準備があり現地まで来ることができれば、誰にでも量の制限無く提供しているので、ぜひ利用してほしい」と話す。無料提供は3月27日までの9時~17時。
26日は近隣住民などからの緊急支援物資の募集も行った。前回は22日に小田原蒲鉾(かまぼこ)協同組合の呼び掛けで福島県いわき市へ、湘南ベルマーレの呼び掛けで宮城県気仙沼市へ、それぞれ自社の10トントラックで輸送した。今回は29日に出発、30日に気仙沼市へ到着する予定。