新たなる才能発掘を目指して東京国際映画祭がPrime Video(プライムビデオ)とタッグを組んだ「Amazon Prime Video テイクワン賞」。長編映画の上映経験のない日本在住の映画監督の15分以下の短編作品が対象となり、新人の映画クリエイターの登竜門に育ちつつある。優れたオリジナル作品を制作し、多様な映像作品を配信しているPrime Videoの賛同を得て運営。受賞者には賞金100万円に加え、Amazonスタジオとの長編映画制作の機会が提供される。第36回東京国際映画祭(2023年10月23日~11月1日)の審査委員は、行定勲(映画監督)、玉城ティナ(俳優)、芦澤明子(撮影監督)、森重晃(プロデューサー)、戸石紀子(Amazon スタジオ プロデューサー)が担当。映画祭で劇場上映された作品の中から最優秀作品を発表するクロージングセレモニーで、安村栄美監督の「ビー・プリペアード」が審査委員特別賞の受賞が発表された。この作品の撮影ロケーションは湯河原。高校の頃からの付き合いの美佳、繭子、恭子、祥子の4人は久しぶりの小旅行で湯河原にやってきた。しかしなぜか美佳の夫の不倫現場を押さえるための待ち伏せに付き合わされることになる物語。「小気味よく映像を積み重ねていく演出方法が才能の豊かさを表している」と評価は高い。その作品が湯河原に凱旋帰郷する。3月16日(開演13時~・18時~)、17日(14時~)。会場は「おちあい座」 (ビールスタンドかどや二階)。問い合わせはTEL070-3356-5527。写真は受賞する安村栄美監督(右)。撮影=富小路常明