フォトフラッシュ

小田原からカンヌへ~若き映画監督の挑戦~(1)夢めざして5回目の挑み

小田原地域で撮影した若手として期待を集めている恵水流生(えみ りゅうせい)監督の最新作品「Family And War(ファミリー アンド ウォー)」(14分・16mmフィルム撮影)が、2025年5月13日~24日(現地時間)に開催される「第78回カンヌ国際映画祭2025(Festival International du Film de Cannes)」の「ショートフィルムコーナー(Short Film Corner)」で上映される。カンヌ国際映画祭で自分の作品の上映を夢の第一歩と考えていた恵水監督。4回ほど挑戦するが上映には至らず、今回の5回目で実現した。恵水監督は、小田原の森林で撮影したことを振り返り「小田原は太平洋戦争の際には疎開先として多くの子どもたちを受け入れた場所。一時的に家族と引き裂かれた記憶と、再び出会うことへの祈りが、今も風景の中に残っているように思えました。私はこの土地で撮影をしながら、そうした過去の声や眼差しに静かに耳を傾けカメラに映すよう心がけました。戦争も家族喧嘩も『もう戻れない』と思ってしまった瞬間から、言葉を失い痛みだけが残っていきます。けれど、物語の力はその沈黙の奥に、まだ希望があることを灯すことだと信じています。この小田原の地で生まれた『Family And War』が、カンヌという場所で、言葉を失いかけた誰かの心にそっと触れることができたら、そんな願いを込めています」と話す(続く)。取材協力=内田智之(Creative Sense)、(C)emir heart inc.画像は「Family And War」劇中写真より。

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