新春恒例の「令和8年小田原市消防出初式」が1月11日に、小田原三の丸ホールやお堀端通りと観光交流センターにぎわい広場を会場に開催される。消防職員と消防団員のほか自衛消防部隊として国立印刷局小田原工場、第一三共小田原工場、富士フイルム神奈川事業場が参列し分列行進を行う。古式消防記念会が「はしご乗り」、幼年消防クラブ（友愛幼稚園、下中幼稚園、報徳幼稚園）による演技、女性分団軽可搬ポンプ操法も披露され、12時に一斉放水が行われる。江戸時代の1659年、江戸の上野東照宮で定火消（じょうびけし）によって行われた「出初（でぞめ）」が始まりと言われている。当時は、定火消と大名火消（だいみょうびけし）などの「武家火消」と、一般庶民の町屋（まちや）を守る「町火消（まちびけし）」の2つに分かれており、徐々に「町火消」が消防の主流になった歴史がある。東海道五十三次屈指の宿場町として栄えた城下町小田原では町火消は町人で作られ、主に鳶（とび）職などが中心だったため「鳶火消」と呼ばれていたという。写真は、女性分団による分列行進の様子。「シリーズ・小田原箱根界隈デジタル絵巻」は写真でつづるフォトジェニックニュース。取材・撮影＝松下善彦。