湯河原町立吉浜小学校(湯河原町吉浜)の5年生が開発した「ゆたポン酢」が3月21日、発売された。
地場産品を理解するためのクラス活動として行われたポン酢作り授業。昨年12月1日から3日間かけてミカンを収穫。保護者の協力も得て地元柑橘(かんきつ)類を使ったポン酢作りを体験した。使ったミカンは「ダイダイ」と「早生みかん」。洗浄後、果汁を搾り出すと、かんきつ類特有のさわやかな香りで教室が包まれた。
当日、子どもたちが搾った果汁は4リットル。この果汁に、しょうゆ、みりん、かつお節などをあわせてポン酢に仕上げた。できあがったポン酢は、思い思いのラベルデザインを施し、詰めて完成させた。
担当教諭の時村健太さんは「子どもたちも積極的にポン酢を作り、良い体験学習だった。普通だったらこれで体験としては完結だが、子どもたちが作ったポン酢をより多くの人に味わってもらいたいと思った」と話す。これに賛同したのが、かんきつ類を扱う石澤商店(湯河原町土肥)の石澤秀樹さん。子どもたちのレシピを忠実に再現して製造し、販売体制を整えた。
時村さんは「企画・調査・試作までの体験を販売まで広げることで、より充実した体験授業となり、子どもたちも喜ぶ。湯河原町の応援もあり、ネーミングに湯河原町のマスコットキャラクター『ゆたぽんファイブ』から『ゆたポン酢』とした」と経緯を話し、「ぜひ味わってもらえれば」と呼び掛ける。
横浜で3月19日・20日に開催された「北仲マルシェ」では、「ゆたポン酢」の事前販売が行われた。販売を担当した石澤さんは「湯河原の小学5年生が開発したポン酢『ゆたポン酢』とアピール。みなさんが興味を持ってくれた」と笑顔を見せる。
時村さんと石澤さんは「子どもたちの思いが詰まった商品を多くの人に味わってもらえればうれしい。湯河原ならではの体験学習となった」と口をそろえる。
販売は石澤商店のほか、ホテル東横、十二庵などで取り扱う。オープン価格。