真鶴沖で2月23日にブリが大漁となり、750本のうち600本が小田原漁港(小田原市早川1)に水揚げされ競りにかけられた。
小田原で魚を取り扱う「魚國商店」(小田原市栄町)社長の古川孝昭さんは「丸々と太ったブリで、150本が真鶴漁港に入り、残りが早川(小田原漁港)に入った。港は活気にあふれてにぎわった」と市場の様子を話す。
小田原はかつて、ブリの水揚げが全国上位で、収入に恵まれ「ブリ御殿」なども建てられたという。しかし、1950年代後半に入ると水揚げ量が激減。現在では、森の再生からブリの来る「海」と「まち」を作る活動が行われている。
大漁の兆候は数日前から見られていたという。「10本、20本と獲れはじめていた」と古川さん。競りにかけられたブリは全国に発送するほか、市内の飲食店や箱根の旅館などに出荷された。「今日の小田原・箱根はブリがおいしい」と呼び掛け、「ブリの大漁は吉兆の知らせ」と笑顔を見せていた。