「日本はほんとうに島国か?」の答えを求めてシーカヤックで日本一周に挑戦している自然ガイドの鈴木克章さんが6月24日、小田原の酒匂川河口に寄港した。
「海と関わり合う人々との出会いがあった」と鈴木さん(©写真=鈴木克章さん)
2011年10月25日、故郷である浜名湖を出発。紀伊半島、四国、九州を一周して日本海を北上。宗谷岬から三陸、宮崎、房総半島から東京湾、三浦半島を経て平塚から小田原に入った。鈴木さんは、ガンジス川をカヌーで下る経験を持ち、シーカヤックやカヤックでは1万キロを超える実績を持っていた。今回の日本一周をプラスすると2万キロに達している。
鈴木さんは「日本一周に挑戦する中で、多くの漁師さんや港の人々と巡り会い、さまざまな形で海と関わり合って生きている姿を見ることができ有意義だった」と振り返る。厳しかったのは冬の北海道。「寒さで心と体が壊れてしまうことを、身をもって学んだ」と鈴木さん。気温、雪、風、流氷の中をシーカヤックで進むのは困難と判断。春先まで待つことを選択したという。
寄港する各地では、地元の人々との交流会や子供たちへのワークショップなどを行いながら日本一周を目指してきた。小田原滞在中にはラジオで情報を聞き激励に訪れる人もいた。予定では6月29日に小田原を出港し真鶴に向かう。
浜名湖までの行程が見えてきた鈴木さん。「今回の日本一周の体験や、ハワイ・カウアイ島の生活で得た自然と共に生きるライフスタイルなどを体系化して、今後の活動方向を決めていきたい」と目を輝かせる。