江之浦ダイビングサービスアクアランド(小田原市江之浦)で9月25日、「バリアフリーダイビングツアー」が開催され、障害のあるダイバーがサポートダイバーやボランティアスタッフと共にダイビングを楽しんだ。主催は、小田原市漁業協同組合、江之浦海業センター、小田原市、神奈川県などで構成される江之浦漁港バリアフリーダイビングイベント実行委員会。
ダイビングを楽しんだ障害のあるダイバーとボランティアスタッフが笑顔で海から上がってくる
神奈川県が推進するシープロジェクト「Feel SHONAN」の一環としておこなわれた同ダイビング。障害のあるダイバーや高齢者ダイバーに、神奈川の海に親しむ機会を提供し、江之浦の魅力を体感してもらうことを目的にして開催。スキューバダイビングという海中スポーツの「楽しさ」や「喜び」や「感動」を通して心身のリハビリテーションに役立たせてもらうことを目指している。
開催にあたり、海岸用車イス(ビーチクルーザー2台)、車イス(3台)、器材運搬リヤカー(1台)を用意。クラブ内に車イス用更衣室とクラブ入り口のスロープなどを準備。併せて、安全の維持と障害者ダイバーと同行し補助するスタッフも広く呼び掛けて受け入れ体制を整えた。
当日は、海を見ながら潜水前の説明と入念な打ち合わせを実施。ダイビング器材をリヤカーに乗せ、障害のあるダイバーはリヤカーに乗り、インストラクターやサポートスタッフとスロープを下り、波打ち際に移動。準備と安全確認ができたら入水。波打ち際で水面に浮かびながら器材を装着してダイビングを楽しんだ。
イベントを推進した江之浦ダイビングサービスアクアランド代表の野瀬勝利さんは「今回、初めてのイベントにもかかわらず、インストラクター、サポートダイバー、陸上サポートスタッフ、イベントスタッフの方々の協力で無事に開催できた。障害のある方々のあふれるようなキラキラした笑顔を見て、開催して良かったと実感した」と振り返る。
野瀬さんは、障害者の方々と一緒に潜られたインストラクターやサポートダイバーの皆さんが『今日の経験はとても良かったし楽しかった』と言ってくれたことに感動したという。「人と人の間にも段差や壁が一切ない心のバリアフリー的な企画になった。これからも続けていきたい」と意欲を見せた。
11月13日には、「江之浦漁港バリアフリーダイビングフェスティバル」を開催する。