小田原・江之浦で12月15日の早朝に珍しい浮遊する生きものを発見し、「ヘンゲクラゲ」かと思われたが、調べると「オオサルパ」の可能性もあり観察を続けることになった。
遭遇したのは「江之浦ダイビングサービス アクアランド」(小田原市江之浦)の野瀬勝利さん。早朝、日の出前からダイビングエリアの安全確認作業をしているときに現れたという。野瀬さんは「朝から楽しそうに泳いでいた。泳いでいたというより浮遊していた。『おはよう』と声を掛けられている感じがして幸せな気持ちになった」と話す。
野瀬さんによれば、現れたのは1匹で、ゆらゆらと浮いていたという。江之浦ではめずらしい生きもので、ダイバー仲間に話しをすると「見たい」との声が多かったという。
調べていくと12月11日に、佐島(須賀市)でも目撃されている「オオサルパ」の可能性が高くなった。オオサルパは、体が透けて見える不思議な形の動物で、脊索動物門 タリア綱 サルパ目 サルパ科で、学名は「Thetys vagina」。
野瀬さんは「アオリイカの産卵や今回のような珍しい生き物の出現など、海の営みを観ていると感動するし勇気づけられる。近隣の漁師さんと共にいつまでも江之浦の海がきれいであるように願っていきたいし、行動していきたい」と話す。
お詫び=浮遊する生きものを「ヘンゲクラゲ」と表記していましたが、調査・検証の結果、クラゲではなくサルパ科の生きものの可能性が高くなり、記事内容を修正いたしました。お詫びすると共に多くのご意見に感謝申し上げます。