小田原・箱根など神奈川県西部地域で開催されるランニングイベントが定着し、ランナーの楽しむ姿が多く見られるようになった。
フルマラソンのほか、ハーフマラソン、リレーマラソンなど多彩な種目が用意されることになり参加者の幅が広がったことが背景にある。二宮尊徳翁生誕の地や酒匂川沿いなどを走る「小田原尊徳マラソン大会」(3月11日開催)は、「ハーフの部」(制限時間150分)と「クオーターの部」(同90分)で行われる歴史ある大会。「自分の体力にふさわしい距離なので参加している」「フラットなコースなので自分の記録に挑戦している」などの声が上がる。
ランナーがチームを組み走り通すリレーマラソンも市民になじみ始めている。開成水辺スポーツ公園で開催された「第1回ZUCC FUTSAL BASE×SHONAN GOLD ENERGY2時間リレーマラソン」(2月4日開催)では、同好会、地域、企業などのランナーチームが参加。力を合わせて走るレースを楽しんでいた。
昨年始まった「箱根ランフェス2018」(4月21日・22日開催予定)では、メインイベントの「富士ビューラン」のほか、「キッズラン・ノルディックウオーキング」「3時間リレーマラソン」の種目、箱根一帯を舞台にした「箱根ランフェスロゲイニング」や、専用アプリを使って目的地を自在に設定して目指す新たなレース「Runtrip via 箱根ランフェス」、芦ノ湖畔の風景と緑を楽しみながら走る「芦ノ湖ラン」などのプログラムを用意し多くのランナーが参加する。
そうした中、リレーマラソンでは関西で最大規模の「大阪城リレーマラソン」(3月21日開催)に小田原のランナーが参加したチームが挑戦。2時間8分という大会新記録で優勝を果たしている。
公益財団法人小田原市体育協会の枝野充宏さんは「一過性のランナーの増加ではなく、走ることを楽しむ人々が着実に増えていると推察できる。笑顔で走る人が増えていることはとても歓迎すべきこと。生活の中にスポーツを定着してもらえればと願っている」と話す。