小田原近郊で耕作放棄されたミカン畑をレモン栽培で再生をめざす「小田原みかんプロジェクト」2018年度の活動が始まった。
東京農業大学、東京大学、北里大学、相模女子大学、慶應大学の学生が、生産者、小田原市、小田原特別支援学校、企業らと協力して、小田原市片浦地区の耕作放棄地解消と片浦かんきつ類のPR活動を目的にする「小田原みかんプロジェクト」。
昨年の活動は、東京丸の内での「ジャパンハーベスト」、「小田原農業まつり」、「SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2018 inパシフィコ横浜」への出展によるPR活動や、都市農村交流を目的としたみかん収穫イベントの開催、耕作放棄地解消のためのワークショップ開催などを行った。
特に、片浦地域の耕作放棄地、約20アールの再生を目指して、「アレンユーレカ」、「リスボン」、「ビアフランカ」、「マイヤー」などのレモンの苗木45本を植樹した活動は、「熱意を感じた」「自分たちのためにここまでやってくれた」など地元からも高い評価が上がっている。
プロジェクトを推進する慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の都丸孝之准教授は「数多くの学生が片浦の耕作放棄地の現状を知り、農地を維持・再生させることの難しさを体感。先を見据える活動をしてもらった」と話す。
神奈川県と慶應大学の連携事業として昨年度から行われてきたプロジェクトの活動「県西大学連携事業」は3月にいったん完了しているが、学生主体によるプロジェクトは本年度も継続する。2018年度の活動キックオフミーティングや企画の打ち合わせなども慶應義塾大学日吉キャンパスなどで開かれ、活動が加速。地元からも期待の声が上がっている。