小田原の志村屋米穀店(小田原市浜町)が、コロナ禍で旅館や飲食店・レストランからの注文が激減し行き場を失った「業務用米」の販売を一般向けに行ったところ、多くの人が協力し昨年の注文量を超えるまでになった。
志村屋米穀店の志村成則さんが1月14日に一般に販売することをFacebookで伝えたところ、多くの人が投稿をシェアし情報が拡散した。
志村さんは「コメントや電話、メッセンジャー、LINEなどでたくさんの注文を頂いた。皆さまのおかげで、年明けほとんど売れていなかった業務用米が売れ、昨年の販売量を超えるまでになった。まさかこんなにたくさんの注文がいただけるとは思っておらず、それまで気分が沈んでいたが、元気を取り戻すがことができた。言葉で表現できないほど感謝の気持ちでいっぱい」と経緯を話した。
志村さんは大変な時期に元気を頂いた方々のことを大切にし、困っている方へも届けたいと思い、観光客の激減で苦戦している土産店で購入した商品を「業務用米」を購入した人に進呈している。これがきっかけで土産店の商品が多くの人に知られ購入に結びついたケースもあるという。
志村さんは「今が大変なとき。みんなで協力して乗り切らなければと気持ちを新たにしている。私たちは必ず乗り切れる」と自分に言い聞かせるように話す。
「業務用米」の販売は現在も継続中。「業務用つや姫」は、5キロ=2,500円、10キロ=4,900円。「業務用コシヒカリ」は、5キロ=2,050円、10キロ=3,950円。「業務用国内産米」は、5キロ=1,850円、10キロ=3,500円。