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開成町のパン店「ラシーヌ」が「弥一芋」の商品化に挑戦 地域の特産品生かす

「開成弥一芋(やいちいも)」の親芋

「開成弥一芋(やいちいも)」の親芋

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 焼きたてパンを販売する「ラシーヌ」(開成町吉田島、TEL 0465-25-3386)が、開成町の特産品である里芋の「開成弥一芋(やいちいも)」を使った商品の開発に挑んでいる。

開成町の特産品を使用した「弥一芋とベーコンのチャバタ」

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 店主の加藤隆明さんは「店にパンを買いに来た方が『開成弥一芋』の生産農家で、そのおいしさを話され、パンにも使えるのではないかと提案してくれたのがきっかけ」と経緯を話す。食べてみると、「粘りがありしっとりまろやかに甘い。ねっとりした食感もパンと相性が良い。これはいける」と即座に新商品の開発を決めたという。

 里芋「開成弥一芋」の歴史は、1903(明治36)年までさかのぼる。開成町金井島出身の高井弥一郎が小田原の常念寺の住職から種芋を譲り受けたことに始まる。開成町で育てたところ、粘り・甘さ・しっとり感に優れ、戦前には関東一円で広く栽培されるほどになった。

 「もう一つ『開成弥一芋』を使う理由があった」と加藤さん。「開成弥一芋」などの芋類は「親芋」と「子芋」に分かれる。子芋は親芋から生まれるが、一般的に販売されているのは「子芋」。「親芋」の需要が少なく破棄されるものも多いが、「ホクホク感があり捨てがたい味」と加藤さん。開発は親芋を使って行った。

 第1弾は11月20日に発売した「弥一芋とベーコンのチャバタ」(180円)。エキストラバージンオイルを練り込んだハード系の生地に、「開成弥一芋」の親芋とベーコンを細かくして混ぜ込み仕上げた。加藤さんは「しっとりとした食感が好評で生産量を増やす予定」と言う。併せて、曜日限定で親芋の販売も計画している。

 営業時間は7時~17時。日曜・月曜定休。「弥一芋とベーコンのチャバタ」は3月頃まで販売する。

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