災害や厄災が起きた際に人々の安泰と復興・繁栄を取り戻すことを目的に全国を観音像と共に歩く修業「日本廻国(かいこく)」に挑む龍光山高徳院の星孝芳(ほし こうほう)住職が、10月7日に旧東海道沿いの箱根甘酒茶屋に到着した。同日、「山車曳き体験」を実施。8日・9日に行われた「千倉観音の御開扉」を経て旧東海道を下る。
星さんは「創建1250年の歴史を持つ高徳院では、歴代の住職が『日本廻国』を行ったという記録がある。自分も挑戦したいと思っていたが、今がその時期と決断した」と経緯を話す。高徳院では200年ぶり4回目の日本廻国になるという。
8月28日に京都の老舗「美濃吉本店 竹茂楼」(左京区粟田口鳥居町)で「出陣式」「庖丁式奉納」「宮川町・京おどり奉納」が行われ、30日に人々の道中参拝を呼びかけながら、千葉県南房総市千倉町の高徳院に向けて出発した。
観音像は山車に積まれ星さんと参拝に参加した人々が引きながら進む。星さんは「道中では多くの人が参拝し、支援や応援の声も聞こえ、『日本廻国』の意義を感じることができた。皆さんに感謝」と話す。お福分け千社札と願い事を観音様の体内に納める割札型「御朱印札」を配りながら進んでいる。
箱根越えを終えると海沿いを東京に向けて進み、11月には千葉県南房総千倉町の高徳院に帰院する予定という。